ばんたんライン 大中山 ばんたんライン 播磨の名峰 七種山

● 大中山の登山口

小滝林道の奥から七種主峰と七種槍をつなぐ尾根に552mのピークがあります。小滝林道の終着点から前方に見える三角の美しい峰がその552mの地点になります。七種主峰から来ると左右に分かれ道になっており、右が七種槍方面、左が大中山方面です。大中山へは大きくバツで通行止めとなっています。

大中山頂上

 大中山頂上

大中山頂上(別名「松尾山」の板の表示がある)
昔は山越えの道が多く存在し、山仕事だけではなく集落から集落への通行や物流の役目が山の道にありました。現在では自動車道が発達して狭い峠越えは廃れ、自然のままに消えていきました。国土地理院発行の地図には古道として表示があっても完全に消えた道が七種山にも存在します。 七種槍の頂上から小滝林道へ直登の道も点線で未だに描かれていますが、痕跡も無くなっている。大中山にも縦走の途中に三角点「河原谷」559.7mの北の低い峠が市川町谷から夢前町の河原谷への最短ルートとして、やはり点線で表示がありますが全く痕跡もなく消えています。大中山の手前でも少し前まで付いてた道が過日の台風の大風で大倒木地帯になり、ルートは完全に消滅しています。この河原谷側の山の斜面が急だったので土砂も崩れやすく被害は甚大で、復旧されないまま放置されています。地元の市川町では奇勝「亀ケ壷」までの観光資源としての通路作りが考えられていましたが、

未だに困難な状況です。七種山から大中山の尾根は快適に通行できます。

● 七種山から大中山への縦走

小滝552mの分岐から緩やかに谷に下り、再び登りに差し掛かると落ち葉の吹き溜まりのような広い坂に出会います。降り積もった新雪のような、ふかふかした落ち葉の道は滑りやすい。大中山までは5kmの道程で500m前後の標高の尾根が100mくらいの高低差で続いている。支尾根や分岐した尾根など紛らわしルートもあり案内図で記したように河原谷へ向かう道が多数あります。すべての道が途中で消えている。
北か北東の方向の尾根を辿れば間違いはない。大きく方向換えするのは国土地理院の地図上で河原谷三角点の北で十字型の峰で北東にとり、その先250mでまた北に向き直る。この二箇所は樹木に吊るした小さな案内板がある。狩猟者や山仕事の人たちが充分に踏み分けた道だからけっこう歩きやすい。テープ等のマーキングは少ない、登山者ではなく山仕事の人たち向きの道だから、ほんの要所にしるしをつけているだけだ。

● 大中山頂上付近

七種山からのルートと鶴居からのルートが交わるのは大中山頂上から南へ約800m下った鞍部にある四辻です。七種山からの道は南西から上がってきて、鶴居から山すそを回りこんで来た道は南東、大中山へは上りで北の方角にあり、西にもはっきりした道がついている。西の道は河原谷へ下るように付いているが100mも行かないうちに消える。河原谷への道はすべて消える。
大中山頂上から北へも道があり約1500mで三町(姫路市夢前町、市川町、神河町)境界付近にある「十三回り(峠)」に達する。頂上直下は倒木地帯で通行がやや困難。頂上から西への尾根にもはっきりとした踏み分け道がありますが、河原谷直前でやはり消えてしまいます。

●大中山登山案内図(クリックで図表示)


● 鶴居からの大中山登山

七種山からと比べれば尾根道も3000m弱で比較的近い。JR鶴居駅から鶴居工場公園を通るか、鶴居城山(433m)を登り、一直線に大中山へ尾根を直進するかで、ほとんど容易に大中山に登れる。途中わずかな支尾根は存在するがわかりやすい道がはっきりついている。工場団地への分岐には小さな木の札も取り付けられている。ここ1~2年の新しい木札です。
里山としての利用が減り、山は登山者の楽しみの場になれば、このルートは登りやすく良い道だと思います、複雑な支尾根の重なりも無く、単純に大中山頂上に向かう尾根筋がはっきり付いています。山越えの高低差も気にならない楽な登山です。大中山の頂上の樹木は整理されていないので景色が見れないのは残念ですが、途中の尾根筋では七種槍の姿が美しく。市川町の里の街並みが良く見えます。
健康増進に山登りは最適ですから、大中山も整備をしていただきたい。

ばんたんライン 大中山へ続く尾根

大中山へ続く尾根

ばんたんライン 七種山

七種薬師